東電、家庭向け「規制料金」の引き上げ検討を正式発表…燃料価格などの高騰で

東京電力ホールディングスの本社ビル

　東京電力ホールディングスは１日、国の認可が必要となる家庭向けの「規制料金」の引き上げを検討すると正式に発表した。火力発電の燃料価格や卸電力市場の取引価格の高騰を受けたもので、時期や引き上げ幅を早急に詰める。実施されれば、東日本大震災後の２０１２年９月以来となる。

　東電によると、燃料価格などの高騰で、電力供給にかかる費用が料金収入を上回る状態になっている。東電では９月分から、燃料費の変動分を料金に反映する「燃料費調整制度」の上限に到達しており、引き上げで収益を改善したい考えだ。

　東電が１日発表した２０２２年９月中間連結決算は、燃料費調整制度による料金の上昇で売上高が前年同期比５８・６％増の３兆５０５３億円となった一方、最終利益は１４３３億円の赤字（前年同期は８８６億円の黒字）だった。